お金の借り方にも色々な種類があり、その種類によって法律による制限などが設けられていることもあるのは、皆さんもご存知のことでしょう。今回のお話は、そのお金の借り方や種類にはどのようなものがあり、どのような規制がかけられるのかについてです。
専門用語に慣れよう!
サラ金・消費者金融・ノンバンク・カードローン・フリーローン・即日融資・借り換え・おまとめ・ビジネスローン…お金を借りる世界でも、多くの用語が使われています。しかし、それらの多くは専門用語ではなく、俗称あるいは商品名であることが多くなっています。
サラ金・消費者金融・ノンバンクの正式名称
個人向け融資で有名な「サラ金」「消費者金融」「ノンバンク」。これらは全て正式名称ではありません。世間でいつの間にか、誰かによって作られ広まった俗称なんです。「サラ金と消費者金融は別の物」と思っている方はいませんか?これら俗称は法律には一言一句登場してきません。
サラリーマンに向けた融資をしている会社だから「サラリーマン金融」と呼ばれ、それを縮めたのが「サラ金」。サラ金が一般消費者へ広く融資を行なうようになったので、「消費者金融」と呼ぶようになったので、「サラ金=消費者金融」なんです。しかし、どちらも正式名称ではありません。
(⇒確実に即日融資が可能なサラ金はどこ?)
「ノンバンク」も銀行ではない、融資を行なってくれる会社全体を指す言葉として使われています。消費者金融だけでなく、信販会社や事業者ローン専門会社、リース会社で資金融資も行なっている会社などの業界を広くノンバンクと呼んでいるんですね。しかし、これも正式名称ではありません。
サラ金・消費者金融・ノンバンク業界に属する会社すべての正式名称は、「貸金業登録業者」あるいは「貸金業者」と言います。単純にお金を貸す業者だから貸金業者。そして、この正式名称で営業しているすべての会社は、「貸金業法」という法律によって規制や管理がされています。
貸金業者を規制する「貸金業法」とは?
ここからは、消費者金融とかノンバンクという言葉は使わず、正式名称の「貸金業者」という言葉を使います。初めは違和感もあると思いますが、これを機会に正式名称に慣れてくださいね。
貸金業者は「貸金業法」によって、様々な取り決めをされています。その取り決めは営業登録から融資の方法、やってはいけない行為と幅広く、かなり細かい部分にまで踏み込んだ内容もあります。「貸金業法」の主な内容は…
- 営業登録や廃業の仕方、貸金業者になれない人の指定
- 貸付や利息に関する決まり
- 広告や取立てに関する制限
- 行政による管理・監督
- 「貸金業務取扱主任制度」の決まり
- 貸金業協会や信用情報機関について
- 紛争の解決について
- その他諸々の決まり
となっています。ここまでで既にウンザリしてしまっている方もいらっしゃるでしょう。でも大丈夫です。書いてる私も少しウンザリしていますから(笑)。なので、この先は貸金業者による融資のお話に絞っていくことにします。
貸金業者が制限を受ける融資と受けない融資
「総量規制」という言葉は聞いたことがあるでしょうか。個人の年収に対して3分の1以上の貸付をしてはいけないというもので、貸金業者からの限度額の総額が対象になる規制です。これも、貸金業法によって設けられた規制のひとつなんです。
「貸金業法の規制」なので、銀行などの金融機関で借りるカードローンやフリーローンは対象外になります。簡単な例で説明すると…
同じカードローンやフリーローンでも、金融機関から借りるのと貸金業者から借りるのとでは、このような違いが生じるんですね。
総量規制の対象にならない融資
では、貸金業者から借りると全てが総量規制の対象になるのか?というと、それがそうではないんです。例えば…
- 住宅の建築・改修を目的としたローン
- 自動車の購入費用を目的とし、車の所有権を貸金業者が持つ場合のローン
- 各種保険法に基づく高額療養費のためのローン
- 個人顧客の利益の保護に支障が出ないローン
- その他
上3つは簡単ですよね。いわゆる「住宅ローン」「自動車ローン」そして、利用目的が入院手術などの高額医療費支払いのための貸付は総量規制の対象外ですよ、ということです。また、「その他」の中には事業用の貸付、いわゆる「ビジネスローン」が該当します。
厄介なのが、下から2つ目の「個人顧客の利益の保護に支障が出ないローン」。この一文を読んだだけでは、「なんのこっちゃ」ですよね。これがいわゆる「借り換えローン」や「おまとめローン」と言われているローンなんです。
即日融資は総量規制の対象になる?
さて、それではさらに噛み砕いて説明をしていきましょう。もう疲れたという方、ここからは簡単に説明していきますので、もう少し頑張ってください!(本当は今までの部分もかなり噛み砕いてるんですけどね…)
通常のカードローンやフリーローンは総量規制の対象
先にも書いたように、銀行などの金融機関から借りるものには総量規制は一切かかりません。「銀行は貸金業者ではないので、総量規制を定めた貸金業法の影響は受けない」からです。問題は、貸金業者から即日融資を受ける時にどうなのかということ。
即日融資で気をつけたいこと
即日融資を希望するということは、それだけ時間的な余裕がない状況にあるということです。それだけに「借りれるところならどこでもいい」という選定基準になってしまいがちですが、やはり最低限の条件と自分の借り入れ状況くらいは考えたいものです。(こちらもご参考に→即日融資のメリットとデメリット)総量規制の上限に達しないか、金利はこれでいいのかなど、一旦立ち止まって考えましょう。
(⇒即日融資キャッシングの仕組みについてもっと詳しく)
借り換えやおまとめの仕組み
今利用しているローンをより好条件なローンに借り換える、あるいは複数社のローンを一番有利な金利でおまとめをする。これらの見直しは返済総額を減らす上でも非常に有益なものとなります。貸金業者からの融資でも総量規制の対象外になる、借り換えやおまとめローンについても理解を深めましょう。
なぜ借り換えやおまとめは対象外なの?
普通のカードローンやフリーローンと何が違うのか、よくわからないぞ!という方もいらっしゃるでしょう。では、先に書いた「個人顧客の利益の保護に支障が出ないローン」について、理解を進めていきましょう。
通常のカードローンやフリーローンが「借り過ぎちゃったら困るでしょ?だから規制かけます」というのに対し、借り換えやおまとめは「そうすることでお得(利益)になるんだから、規制はかけませんよ」ということです。
借り換えをする目的、おまとめをする目的は、「今の借り入れよりも有利な条件にするため」ですよね?金利が下がるとか、月々の返済額が減って家計にゆとりができるとか。つまり、利用者の利益になるローンだから、規制する必要はないんですね。
利用することで利益になるローン!?
借り換えやおまとめは、最終的に返済総額が少なくなることで「利益が出た」と言えるローンです。金利が下がるのは無条件で有利になることですが、返済額が減ったからといって喜んでいてはいけません。1回の返済額が減るということは、最終的に前より多くの利息を支払う可能性があることに気づいていますか?
「毎月の生活が楽になるから、返済額が多くなっても構わないよ」とお考えであれば、それもまたひとつの生活術としてアリなのでしょうが、できることなら返済総額をよくシミュレーションして、月々の返済も支払い総額も減らせる計画を立ててみてはいかがでしょうか。せっかく借り換えるんですから、徹底的にお得なものを選びましょう!
【参考ページはこちら】
即日融資キャッシングの審査に通るための条件とは